前回までのあらすじ
モフィさんと別れバイブスミーティング in山口を後にした猫好き。
帰り際に、先に会場入りしていたMCのメンバーと連絡とって会おうと思っていたのに、
九州への期待からそれら諸々の事は忘却の彼方へ。
イレイザーヘッド状態で会場を飛び出しました。
◆
今日は会場の阿知須から、九州・阿蘇のユースホステルまで走ります。
が、その前に会場から30キロほど
離れた場所にある、秋吉台へ寄り道。
荷物満載のチョッパーと何度もすれ違いながら、下道をドロドロと走る。
特にドラマも無く到着。
普通の山道の坂を登りきると、突然背の高い木が無い開けた草原が広がっていました。
最初に目に飛び込んでくる景色のインパクトは強かった。
坂を登った所で景色が一変しますからね。
四国カルストもこんな感じなのでしょうか?
しかし秋吉台のこの道の景色はは、4、5キロ程度しか続きませんでした。
ちょっと物足りない。
というわけで、とっとと高速に乗って阿蘇を目指す事に。
地図を持っていなかったので、カンと記憶と案内板だけで走りましたが、まぁなんとかなるモンです。
どうでもいいけど、このあたりの案内板に出てくる
"長門市" という地名に過剰反応をしてしまいます。
山口の美弥ICから大分の湯布院ICまで走る。 関門海峡から真南に走れば湯布院なのに、 険しい山に阻まれ高速で超遠回りですよ。 直進距離の3.5倍は走ってるよ。 国道495号を走れば湯布院まで直進出来ましたが、 ネットで酷道扱いされていたので諦めた。 写真は湯布院IC前の道の駅。 ずっと晴れていたのに、由布岳の周りだけ曇っていました。 |
完全に日が暮れてから、湯布院よりやまなみハイウェイに入る。
折角の景色が勿体ない・・・。
もっと早くバイブスミーティング会場を後にするべきだったか。
自分のヘリティジはハイビームが切れており、しかもロービームの光軸が下を向いていて、
夜の山道を走るのは超危険。
たまらずヘルメットについてるシールドを外して、少しでも視界を確保しようと頑張る。
帰ったらバルブと光軸直そう。
走れど走れど宿に着きません。
由布院からこんなに遠かったかなー・・・・・
宿は三愛レストハウス・・・阿蘇チョッパーやバイクヘブンの会場のレストハウスの近くです。
夜になり景色が全く変わってしまっているので、ひょっとしたら気付かず通り過ぎてしまったか?
不安になり、アンテナ1本しか立っていない山の中でユースホステルの人に道を確認すると、
宿はまだもう少し先のようです。安心した。
満天の星空の下を走り、( こんなに星の見える場所でバイクで走ったのは初めてだ )
19時30分前、三愛レストハウスに到着。
とっくに閉店した三愛レストハウスのコンビニを開けて貰い、食料を調達してから宿へ向う。
この辺りは、食料を調達できる場所が全く無いので助かりました。
宿は素泊まりで2,800円。相部屋の2段ベッド。
こういう宿は旅人や旅行狂があつまるので楽しいです。
1泊 12,800円食事付き とかのホテルに泊まる凡人どもとは違います。
宿のオーナーさんの車で、宿泊客の皆さんと近くにある黒川温泉へ行った。
山の中を流れる小さな川の横に作られた露天風呂で、オレンジの灯りでライトアップされている風情のある温泉でした。
カメラを持っていかなかった事が悔やまれます。
その温泉、女湯はありますが男湯が無く、混浴風呂しかありませんでした。男は混浴風呂に入ります。
しかし若い女の子が入ってくるようなエロゲのような超展開は無く、安心したような残念なような。
オバチャン軍団がやって来て、心に癒えない傷を負ったりしなかっただけ良かったと思いましょうか。
宿泊客はバイク乗りは愚か、俺と同年代の人間はおらず、オジサンとオバサンばかり。
山登りの会の集まりらしい。
そんな中に混じり、日付が変わるくらいまで酒を飲んでから寝ました。
にんにく醤油で食べる生の鶏肉うまかった。
◆
10月13日(月)
6時起床。
先に起きてた同室のおじさんに、雲海が出ていると言われたので、朝食の前に散歩でもすることに。
宿の前・・・三愛レストハウス近くから南を見た辺りの景色です。
それほど標高が高い場所ではない筈ですが、朝は低い場所に朝霧が溜まるんだそうです。
カメラ片手に歩いていると、行く手の道路に黒い塊・・・動物の影を見つけました。
えっ、小熊?
と、思ったら、宿で首輪も付けずに飼われている犬、フクちゃんでした。
付いてきてしまったようです。
放っておくワケにもいかないので、一応連れて歩く事に。
しかしコイツが言う事を聞かない。 ある程度はいう事聞いてついてくるのですが あちこちに小便を撒き散らし 基本フリーダム。 写真は三愛レストハウスの隣の、三愛ホテル(?)へ続く道。 ホテルから雲海が良く見えそうだったので行って見る。 |
ホテルの敷地からは雲海が良く見えました。
それにしても、フクちゃんはなかなか思い通りに歩いてくれないのに、カメラを向けたらやたらと大人しくなったよ。
フリーダム走行を続けるフクちゃんを誘導して、ようやく宿の近くまで戻ってきたら、
見知らぬオバサンか運転する一台の車が我々の前に止まった。
どうも宿のオーナーさんと知り合いで、フクちゃんの事も知ってる近所の人のようだ。
「早くウチ帰りゃーよ!!」
そう言い残してオバサンが車を発進させると、
フクちゃんは車を追い、宿とは逆方向へ全力疾走を始める。
余計な事するなババアァァァァーーー!!
ババアァー!!
ババァァー・・・・
ババァー・・
宿とは反対の三愛ホテルの敷地に戻って来てしまったフクちゃん。
もう付き合いきれないので、フクちゃんを担ぎ上げ強制連行する事にした。
途中で嫌がり始めたので、
「自分の足で歩くか!!? 自分の足で歩くのか!!?」
と揺さぶったら大人しく付いてくるようになりました。
宿に戻ったら7時を回っており、みんな食事をしていた。
雲海の事を教えてくれたおじさんが、「どこまで行ってたんですか?」 と俺に聞いた。
ほんとにもうね。
犬の散歩の領域を超えた1時間の早朝マラソンをこなし、8時頃に宿を出発。
写真を撮ってくれたオーナーさんや一緒に酒を飲んだ山登りのおじさんおばさんに手を振り、やまなみハイウェイに戻る。
阿蘇ォォォーーー!!!
今年も雲ひとつ無い、最高のやまなみハイウェイを走れました。
横手にうっすらと雲海が広がるやまなみハイウェイを走る。
ここに来るのは今回で3回目ですが、雲海を見たのは初めてです。
とりあえず、お約束の大観峰へ向う。
大観峰にて。
時間は9時前くらい。2008年10月後半のトップ写真としました。
ここに至るまでも、雲海の広がる道を走り、思わずジェッペルから半ヘルに被り変えました。
色と傷が付いたシールド越しで見るには勿体ない景色です。
旭風防が付いているので、サングラスは必要ナシ。
大観峰から南に行くと、土地がストンと一段低くなり、そこから町が広がります。
やまなみハイウェイは台地の上に続く道のようです。
大観峰から南へ走り、ストンと土地が低くなる途中の峠道。
だいぶ雲海が消えてきました。
この写真を見ると、どれくらいストンと落ちているか分かります。
ストンと降りて、カンと思い出を頼りに、次は阿蘇山へ向う。
山頂へ続く道まで辿り着き、緩やかな峠道を走る。
ある程度行くと、道路は牛馬優先道路へ。
鉄馬と・・・
あ、お約束過ぎますか。そうですか。
山頂(?)のレストハウスへ到着。
そこからロープウエイか、通行料を払ってバイクで火口へ向います。
2006年に来た時は、火山ガスと風向きの関係で火口までの道が通行止めでしたが、
今回は火口まで行く事が出来ました。
因みに火山ガスで通行止めになっていても、一人5,000円払えばヘリコプターで空から火口を見ることが出来ます。
2006年の時はその方法で火口を見ました。
痛い出費でしたが、アレはアレで良い思い出になりました。
>>2006年九州ツーリング
はい、阿蘇の火口。 |
もう5年くらい履いているブーツで初めて靴ずれを起す。
痛い。
火口からレストハウスへ戻る道にて。 レストハウスで昼食を取っている時、 この写真を見て、カメラのレンズに指紋が付いている事に ようやく気付く。 遡って見てみると、バイブスミーティング会場から 今までずっと指紋が付いていた事を知り、 盛大に凹む。 まぁ、PCで見たらあまり気にならないレベルだったので よかったのですが、 初めて指紋に気付いたこの時の凹み具合は凄かった。 |
阿蘇山を後にする。
時刻は12時少し前。
帰りのフェリーがあるので17時までには別府港に着かなければならない。
今から来た道を引き返すと少々早く着いてしまう気がするが、まぁ、のんびりと戻る事にする。
火口に続く途中にある、草千里ヶ浜。
何でそんな大層な名前が付くのか良く分からん、ただ広く開けてるだけの草原。
ライダーの女の人に写真を撮ってもらった。
俺も撮りますよ、とカメラを寄こせと要求したが、かたくなに拒まれた。
傷ついた。
山を降りて、適当なコンビニで一休み。 朝から冬の格好で走っていましたが、暑くなって来たのでフリースを脱ぎ、 ジャケットのジッパーを全開にしグローブも夏用に変えた。 ジェッペルを引っ掛け、抜いたフリースを突っ込み・・・・ あまり後に付きたくないバイクですよね。 |
やまなみハイウェイに戻り、今日のスタート地点、三愛レストハウスへ向う。
三愛レストハウスで、見覚えるあるサイドバルブを発見。
昨日、バイブスミーティング会場で俺とモフィさんが食い付いた激マブのサイドバルブです。
オーナーさんが戻って来るまで待ち、色々とお話をさせて貰いました。
フェリーの時間までもう少しありますからね。
その後、三愛レストハウスから南の道を無駄に1往復してから別府への北上を再開する。
牧ノ戸峠より。
やまなみハイウェイの真っ平らなトコロを望む。
写真真ん中ちょっと右の赤い三角屋根が三愛レストハウス。
牧ノ戸峠を越えて、更に北上。 越えてきた山をバックに一枚。 煙吹いてるのは阿蘇山じゃなく、何か知らん山。 時間には余裕があるので、昨日の夜、 真っ暗で何も見えなかった景色を写真に収めてゆく。 |
南アルプスの幼女ハイヂ。 こういうネタ収集も忘れません。 |
由布岳。 3回連続来ていますが、はじめて由布岳をちゃんと見ました。 1回目は濃霧の中を走り何も見えず、 2度目は一緒に走っていたりょーさんのレギュレータがパンクして、 虫の息のバッテリーで入っていたから止まる暇が無かった。 2回目に来た時に走りながらチラ見た時は、 山のてんっぺんまで緑色をしていたと思ったが・・・ |
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この看板は2回目に来た時も見かけた。 写真撮りたかったけど、レギュレーターパンクのせいで それどころでは無かった。 今回で色々とリベンジが果たせて良かったです。 |
フェリー乗り場到着・・・・。
とんこつ醤油の九州ラーメンを食べてから乗船。
出港し、離れてゆく別府の街明かりを見ながら、あぁ、旅が終わってしまったな、
と休み明けの事を考え憂鬱になる。
気分的に、飲めないビールを買ってデッキで飲んでみたが、やはり不味かった。
◆
10月14日(火) 6時30分
大阪に着くと小雨が降っていた。
これから180キロ離れた名古屋まで帰らないといけないと思うと鬱になるが、
バイブスミーティングや九州ツーリング中が晴天だった事を思えば、まぁ、今日まで良く天気持ってくれたとも思える。
バイク乗りはみんな合羽を着込んで下船してゆくが、面倒なので合羽ナシで走るが、
針まで来た所で諦めて合羽を着込み高速を走る。
四日市とかで豪雨に会い、反対車線から津波のように車が跳ねた水しぶきが上がる。
ほんの数分の出来事でしたが、高速であんなに怖い思いをしたのは初めてでした。
12時ちょい前。
名古屋の自宅にずぶ濡れで帰宅。
お疲れ様でした。
◆
モフィさんが言った言葉があります。
「バイブス終わったら、もう気分は年末だて」
いやいや、それは気が気が過ぎるだろう、と話していましたが・・・・
俺の気分は今年末に向いてます。
今年のシメのイベントにはやや早いですが、もう楽しみに出来るイベントが年末の休みまで無いというのも事実。
年末休みまでがんばって働きます。
Chain Masquerade Ver2.0
since 2003.02.02 Nekozuki