廃鉱山探索ツーリング  - 流石に身の危険を感じました -



某所に1970年代に閉鎖され、
そのまま施設が放置されている石灰石の採石場があります。
廃虚マニアの間では白亜の城と呼ばれ、そのテでは有名な場所のようです。

スカルファックス氏が見つけた廃虚サイトでその存在を知り、是非見に行きたいと思い、探検に行きました。

実は以前にスカルファックス氏達とバイクで行った事があるのですが、
その時撮ったデジカメのデータが全部駄目になったので、今回はリベンジです。一人で。


その日は快晴。
起きた瞬間にまた廃鉱山を見に行こうと決めて、
発作的に出発、
通り道である関ヶ原辺りの名神高速が雪の為規制がかかっているという情報を得たが、
まあ何とかなると思ってました。


ちょっとどうにもならなくなってきた。

鉱山付近の大きな道路は普通だったのですが、
大道路から廃鉱山までの道が、下りの雪道になっていました。
走るレーンを気をつければ行けない道でも無かったのですが、
大事を取り大道路沿いのチェーン脱着所にバイクを置き、後は徒歩で移動。
記憶では鉱山まで残り500メートルも無い筈だったので。


とりあえず単車で来たゾという意味の記念撮影。
鉱山の前で撮影したかったな・・。




徐々に近づく廃鉱山。
さすがにここまで来ると雪は足首が埋まるほどの深さを見せる。


施設への入り口。




・・・・・・・・・





さて、探索開始であります。

最初にお断りしておきますが、
今回のツーリング先の場所はお教え出来ません。
危険な場所でもありますし、
何より不法侵入ですので。


まぁ、結構見物人はいるんですけどね。
流石に雪が積もっている日に来てる奴は少なかった。



屋外の通路より。
通路の下には何に使われていたのかは知らないが、
水が張られ、それが凍り付いてました。
雪を固めて凍りに投げつけてみたが、
氷は割れませんでした。


この場所の一番の特徴であるサイロ。
所々道が通れなくれなくなっているので、
結構遠回りをしてあのサイロへ向かう事になる。

両手も広げられない
細い通路。
高さも150cm程度。

天上からの明かりは、
上の通路の端に空いた
穴から射すもの。

何の為の通路なんだろう?
天上の張りの木が
千切れかけています。

かなりの時間この状態で
持っているようですが
少しの風、
雪の重さ等の環境変化で
すぐにくずれそうな雰囲気。

あまり長居はしたくは無いです。

通路にはトロッコ用と思われる
レールが。
そして多数のBB弾。
こんな場所でサバゲー
をする命知らずがいるようです。
夜にやってるんでしょうか?

落ちた天上越しには
施設の隣を流れる川が。
少し登った工場の窓から
工員の寄宿舎跡からも
同じような景色が見えました。


入り口から比較的近い、
石灰の倉庫と思われる建物。
土は石灰と苔がまじり、かなりぬかるんでいる。

所々崩れ落ちた木造3階建ての倉庫。
ここが白亜の城と呼ばれる所以はこれ。
貯蔵していた石灰が壁中に張り付き、
建物の全てが真っ白なんです。


2階、3階の床が抜けて1階から天上が。
その天上も抜けてしまっていますが。

抜けた天上から射す光と壁の白い石灰で、
場所によっては倉庫内はかなり明るい。
積もった雪も手伝って本当の白亜の城に。


倉庫の反対側の出口は潰れてしまっていたので、
結局被れた壁から倉庫の反対へ抜ける。

途中で崩れた渡り廊下。

様々な機械が並ぶ工場
操作パネルを見る限り、
そんなに古い物にも見えない。
今でも工場でよく見るような
デザインのパネルでした。

サイロへ続く道。
その途中で森から倒れてきた木が道路にアーチを作る。


雪で地面が見えない通路は怖かったです。
明らかに足元が軋む床や、やたら軽い足音のするコンクリート通路があり、
雪を踏んだ瞬間、足元に嫌な感触が伝わり驚く事もしばしば。
以前来た時は雪などなかったので、まだ平気でしたが・・・。

風が少し強く、
3階建ての倉庫に張り付いたトタンの外壁が "バゴォン・・" と、音を立てることがあり、
外壁が3階の高さから一気に剥がれて倒れてくるんじゃないかと感じます。

ただでさえ脆くなった建物の屋根に雪が積もっている訳ですので、
前回来た時より怖さ倍増でした。
こんな日に来るもんじゃねーな・・・。

上に登るほど雪が厚くなり、
屋外の階段はただの坂道となっていました。
その雪道に着く足跡は自分の物のみ。
少なくともここまで登ってきた先客はここ数日いないみたい。
下のほうではデカいカメラを持った男性や、
銀髪でゴス服を着た女性二人組み (?) を見かけましたが。



今回撮った写真の一番のお気に入り。
サイロの隣の施設です。

とりあえず、探索を続けましょうか。


サイロの立つ高さと同じ場所へ到着。
その途中の斜面に立つ施設。ここも真っ白。

あれだけ遠かったサイロが間近に。
歩いてみるとけっこう近く感じますね。


サイロの下は鉄骨などが朽ち落ちてました。
雪解け水が地面に転がる鉄板を叩き、大雨が降っているような音。
その下を駆け足でくぐる。

サイロの近くに水を張った水槽が。
その水槽の横を通路が通っているが、
その水面は明らかに通路の地面の位置より高い
まるで古代の神殿の中の様。
でもコンクリートの柱は緩く曲がっていた。


サイロまで辿り着きましたが、実はサイロの上に石灰の採石場があります。
以前来た時は、道路を使い、別ルートでサイロの上に出たのですが、
今回は地道に下から敷地内を登ってきました。
サイロからその上に続く階段はかなり木々に侵食されていて、
以前来た時はその階段の使用を断念し、
一度道路に出て、別の入り口から施設に再び入りました。

ですが今回は、以前使った道路は雪で通れないでしょう。
せっかくここまで来たのですから、頂上まで行きたいものですが。
まあいいや、いっちゃえいっちゃえ。


あぁあぁ
無理かも。

縦幅の狭い階段に、落ち葉と土と、そして雪がまんべんなく詰まってました。
足だけで登るのは無理なので、木の枝や辛うじて残っている手すりの支柱に捕まり、安全を確保してから足を進める。
一度滑って転びましたが、その時掴んでいた木の枝はあっさり折れましたけどね。
なんとか登れそうですが、降りれる気がしません。
まあ、後のことは後で考えましょう。


登っている途中で、すぐ横にそびえるサイロを撮影。
でかいな。さすがに。


到着 ´Д`
しんどいわ。


写真じゃわかりませんが、遠近感が狂うような高さの岸壁。
目がおかしくなったかのような感覚です。


頂上から見下ろす施設の敷地。
もっと探検できそうな建物も沢山あるのですが、どうやって行けば辿りつくのか分かりません。
自然の侵食がこんなに邪魔物になるとは思いませんでした。



サイロの上にある唯一の通路。右手は崖で左手は山です。
雪深い・・・。


もう30年近く放置されているんですね。
これからもこのまま鉄屑として残り続けるんでしょうかね。
僕は割りとそっちに賛成かもしれません。
この廃鉱山、ディズニーランドの100倍は楽しいので。


天気も良くて写真も綺麗に取れました。
多分、多人数で来ていたら、誰もここまで付き合ってくれなかったでしょう。
たまにはソロのツーリングもいいや。

さて、また下山しなくてはいけないのですがどうやって帰るか。
登ってきた道を下るのは一層の危険があると予感。
でも、サイロの上に出る道路まで行くには結構な山道を歩く必要が。
それに雪で山道がどうなっているか不明。
考えるのがめんどくさいので、頑張って来た道を戻る事にしました。



◆ おまけ ◆
元来た道を戻りながら、写真を撮り続けていたのですが、
工員の寄宿舎にへ向かうと、そこに人影が。
工員寄宿舎の前は搬用口のような大きな門があるのですが、
そこにガードマンが立っていました。

慌てて足音殺して距離を取りました。
全くその可能性考えてませんでした。
迂闊ですね・・・。


◆ おまけ 2 ◆

工員の寄宿舎に散乱した新聞日付は1977年が最も最近の日付でした。
新聞は黄ばんではいましたが、殆ど痛んでいませんでした。
雨風が吹き込みそうな場所だったのですが。
廃虚の景色を楽しむのも良かったですが、
私にとっては、残された書籍や資料を見るのも景色を見るのと同じくらい楽しかったです。
書き物だけでなく、当時の物と思われる鉱山の写真もありました。
その写真の景色は今と殆ど変わらず。

因みに寄宿舎に設置してあった、何者かが置いていったラクガキ用の青チョークですが、
前回私が来た時に、全部チョークを粉砕しておきました。
ラクガキは駄目だろ。



鉱山を下から頂上まで、写真を撮りながらゆっくり見物して、
大体1時間30分といったところでしょうか。
流石に少し足が疲れますが。

とりあえず雪が積もっている日に来るのはお勧めしません。


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